イヤイヤの対処法

  • 「手術することになった」と言うと、たいていの人は「早く見つかってよかったね」「この機会にしっかり治しちゃったほうがいいよ」と言われる。普通の反応だし、逆の立場だったら私もきっとそう言ってるだろうと思う。私ののう腫なんて、病気のうちにも入らないような軽いものだし、世の中にはもっと大変な病気と苦しみながら闘っている人がたくさんいることもわかっている。でも、でも、やっぱりイヤなものはイヤだー。
  • 今はこのことで、結構頭がいっぱいになっている。なんかもう、憂鬱で憂鬱でしょうがない。自分でもイヤになるくらい、イヤ。
  • ある先輩患者さんのサイトで、「不安な人は何がどう怖いのか、ひとつひとつの要素を具体的に思い浮かべてその対処法を考えてみるといい」と読んで、私は何がイヤなのか考えてみた。
  • で、たどりついた結論。私がイヤなのは、多分、「手術」=「入院」。だって、検査とか、他の病気で通院してたときは、そんな気持ちになったことはなかったから。
  • 憂鬱な気持ちとともによーく思い出すようになったのが、子供のころの入院体験。ちょうど小学校に入学する直前のこと。病院にいたのはちょうど1カ月くらい。ベッドじゃなくて畳で、一人部屋だった。毎朝、点滴。後半はそれが注射に変わった。採血も何度かあった。
  • 朝食後、先生の回診。で、「トイレに行ってきなさい」って言われて、部屋の外に出ると点滴スタンドが準備されていて、それを見ると気持ちが暗〜くなったのをよ〜く覚えている。小学校の入学式の日だけ外泊させてもらって出席したら発熱して、病院に戻った途端に注射されたのも覚えている。
  • 弟がいたし当時は母は車の免許は持っていなかったから、そんなにしょっしゅう来ていなかった気がする。折り紙ばかりしてたような。
  • 痛かったりさみしかったりして泣いたり暴れたりした記憶はあまりない。1回だけ点滴中にどうしてもトイレに行きたくなって泣いたような。我慢することがえらいと思ってた。今になって思うと、かなり我慢してたんだなー。
  • 大人になって、注射とか点滴とか思ってるほど痛くないってわかってるんだけど、感覚的な苦手意識は拭い去れない。で、それが後に控えているっていう、あの感覚がイヤなんだなあ。なんかわかってきた。じゃあ対処法はというと、さっさとすませてしまうしかないってことか。