仕事は同じでも

  • 9月から、2つめの塾にも行っている。春先に面接だけ受けて行かなかったのが、8月末に電話がかかってきて、「講師の数が少ないのでどうにかなりませんか」と頼まれて、こちらにも週2回入ることになってしまった。
  • 2つの塾は、どちらも「個別指導」をうたっていて、使っている教材もほとんど同じなのだけど、雰囲気がまったく違う。
  • 最初から行っている塾は、一応担任制なのだが、生徒も講師もかなり自由度が高い。休みは前もって言っておけば別の先生が代わってくれるし、私も通常以外の生徒をみることもある、「お互い様」の世界。自然と顔見知りの生徒が増え、講師同士も情報交換したりアドバイスをやりとりしたりの横のつながりがあり、教室全体が和気藹々としている。教室全体で1人の生徒を見ている感じがする。
  • 私が行っている教室がたまたまなのかもしれないが、わりと年配で、長く続いている先生が多い。本に関するブログを書いている方や、仕事で世界中を旅したことのある方もいる。横で見ていても、実経験に基づいた味のある授業をされていると思う。
  • もう1つの塾は、「完全担任制」。もし講師の都合が悪くなった場合、担任の生徒(通常は一コマ2人)に了解をとって別の日に振り替えをしなければならない。まあ、それはよしとしよう。でも、普通の授業以外で時間を拘束されることが多かったり、もうイヤでたまらない。
  • まず、採用されてすぐの授業の見学は絶対なのに無給だった。月1回、9時に授業が終わってからの講師ミーティングがある(今までの2回はブッチした)。今度は冬休みを前にした保護者面談のための報告書を自宅で書いて提出しろ、と。しかもその内容には「あなたは冬期講習で通常のコマ以外に○コマ必要です」と書く欄がある。儲けたい、というにおいがプンプン漂っている。生徒が増えて講師が足りない状況に陥っている理由がよくわかる。
  • 室内は明るくてきれいで、若い講師が多い。講師同士の会話は挨拶以外にはほとんどなし。先生と生徒の関係が密接なだけに、慣れ慣れになっている光景もよく目にする。
  • 私は最初から行っている塾のほうが断然好きで楽しい。同じ仕事をしているのに、気持ちの持ち方や力の入れ方が自ずと違ってきてしまう。生徒さんに罪がないことは重々わかっているのだけど。見ている生徒さんに情はあるから、3月までは持たせたいと思っているけど、長くは続けられないし続ける気もない。
  • 今の体制が変わらない限り、「講師不足」は永遠に続くんだろうな。