渾身の振り

  • 昨夜はNHK交響楽団のコンサートへ。曲目はベートーベンの交響曲第6番(田園)と第7番。アシュケナージさんのN響での最後の公演ということで、会場は満員。到着が少し遅れたため、6番の1楽章は会場に入れず、残りの楽章も3階の一番後ろの壁の際で立ち見となってしまった。
  • ゆったりした6番と躍動感にあふれた第7番、その対比が際立った演奏だった。特に第7番、管楽器は2人のシングル編成だったけど、大きなメリハリがあって迫力十分。第4楽章は今まで聞いた7番のどれよりもテンポがく、生き生きとした力強さを感じた。
  • 小柄なアシュケナージさんの魅力は、全身を使っての表現。時にはかがみこんで、時には飛び上がるかのように。マーチングバンドのコマンダーのように左手を腰に手をあてて右腕の曲げ伸ばしでリズムを刻んだり、のだめカンタービレの竹中ミルヒーのように左手で円を描いたり。どんな音を伝えたいのか、その思いが動きを通してバシバシ伝わってきた感じ。終わってしまうのがとても惜しいと思える、とっても楽しい音楽の時間でした。
  • 一緒に聞いてた彼も「この前の演奏とまったく違うなー。相当気合の入っとるいい演奏やった。こないだのあれがいかに適当に流しとったかがよくわかる。今日のは、最近行ったコンサートの演奏の中では1、2に入る良い演奏だった」と、大満足。
  • 願わくば、アシュケナージさんのピアノでの協奏曲、聞きたかったなー。できればラフマニノフ。前に行ったコンサートでモーツァルトで弾き振りをする予定だったのが、指の都合とかで代役に代わってしまったのがとても残念。